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□牢屋の中の姫君
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「うぉおぉぉぉぉ!!火竜の咆哮!!」


ブオォォォォオォォォオ

ナツの炎が周りを焼き、焦がしていく。
しかし、焦げていくのはウォーレンの手下ばかりで肝心のウォーレンを中々倒せずにいた。

クソッ・・・グレイを助けなきゃなんねーのに!!


そんな焦りとは裏腹にウォーレンは次々と獣を出していく。
その顔からは焦りを感じず、むしろ余裕さを感じさせていた。


「クッソー!!テメェが戦え!!このロン毛ヤロー!!」

おもいっきり悪態をついてやるがその挑発に乗ってこない。
そのためか、ナツは今少し不利な状況だった。


「ははっはははは!!!どうした!?おまえの力はこんなものなのか!!
 見損なったぞ!!ナツ・ドラグニル!!」

ウォーレンが高笑う。


「やはりこんな男より、グレイは僕のところにいた方がいいんだ!!
 こんな弱いやつのところにグレイは置いて置けない!!
 それに・・・グレイはもう逃げられない」

意味深な言葉に反応する。







アイツから、逃げられない・・・?



どーいうことだ?


「おい!!逃げれねぇってどーいうことだよ!!」

「そのままの意味さ。
 彼には僕の痕をつけた。彼はもう僕のものとなったんだから!!」



痕?モノ?
グレイを傷つけたのはコイツ―――――?


「もしかして・・・グレイを襲った時傷つけたのはお前か・・・?」

「ああ、アレか。あれは悪かったと思っているよ。でも彼があまりにも抵抗するか、ら・・・!!?」

話してる途中に殴られたウォーレンは最初何が起こったのか理解できなかったが
自分の頬を触り、殴られたのだと理解する。

目の前の桜色の髪をした男を見ると歯をかみ締めながら、それでも怒りをこらえているようだった。

そこでウォーレンは初めて目の前の男に恐怖を覚える。

「オマエが、グレイを傷つけたのか・・?
 嫌がってたのにそれでも無理矢理・・・
 許せねぇ・・・!!俺は絶対ェオマエをゆるさねぇ!!」



「うおおぉぉぉぉぉおぉおぉぉお!!!!


 火竜の鉄拳ッッッ!!!」




ドガアァァァァァアァァン・・・・



「今度グレイや・・・フェアリーテイルの仲間に何かしたら・・・
 ただじゃすまねーぞ」

そう一言言い、ナツはその場を去った。







グレイ・・・





オマエはどこにいるッ・・・?



記憶がなくたっていい




俺の元にオマエがいてくれれば・・・・








そして、次の扉を開いた瞬間



そこには






グレイが倒れていた。
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