Long

□5.5,家族の絆
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その頃のグレイ宅

「大丈夫か?グレイ」

ナツがベットの上で起き上がっているグレイに言った

「あぁ、帰ってきたときよりはマシだよ」

帰ってきて二日は起き上がれなかったしとグレイは言った

「そっか、明日にはギルドに行けそうだな」

「あぁ、これ以上ギルドの皆に心配かけるわけには行かないしな」

グレイの言葉にナツは笑った

「皆心配してたぜ、早く元気になれよって」

「そうだな、早く元気にならなきゃな」

「俺も心配してんだぜ?お前がいなきゃ調子狂うんだよ」

喧嘩する相手いねぇしとナツが言うとにグレイは目を丸くして腹を抱えて笑った

「っふふふ、はははは!!」

「何だよ!笑うんじゃねぇよ!!」

「っごめんごめん、あんまりにもお前に似合わないからついっ・・・」

「悪かったな、似合わなくて」

グレイの言葉にナツはそっぽをむいた

「でも、お前には感謝してんだぜ。こっち帰ってきてからずっとお前が世話してくれたし本当感謝してる」

だから拗ねんなよとグレイは言った

「別に拗ねてねぇよ」

「あはは!素直じゃねぇな!!」

「笑うなよ!」

グレイは涙目になった目を拭きながらナツを見た

「本当にありがとうな、ナツ」

グレイは嬉しそうに笑った

「お、おう!」

ナツは少し顔を赤くさせながら笑った

「?(ナツ顔赤いけど風邪か・・・?)」

グレイは首を傾げながら頭に?を浮かべた

「(やべ〜、今のグレイはまずい///)」

ナツは口元を押さえながら耐えていた

「そ、それよりグレイこれやるよ!」

ナツはポケットから小さい箱を取り出した

「?何だこれ??」

グレイは箱を受け取るとナツを見た

「いいから、開けてみろ」

グレイは言われたとおり箱の包みを開けた

「これって・・・」

箱の中身はGのイニシャルとギルドマークがついているブレスレッドだった

「ナツ、どうしたんだよこれ?」

グレイはナツに顔を向けた

「別にどうもしないけど、お守りだよ!この間みたいな事もあったしそれ音が鳴るんだ」

鳴らしてみろよとナツに言われブレスレッドを揺らしてみると

―リィン

部屋の中に鈴の音が鳴り響いた

「鳴った・・・(しかもすっげぇ綺麗な音だし)」

「買った店で聞かせてもらってすっげぇ綺麗でさ、遠くまで聞こえるって言うからマークと一緒につけてもらったんだ」

ナツは店員の人親切だったぜと言った

「いいのか?俺何かが貰って??」

グレイの言葉にナツは大きく頷いた

「おう!(てか、お前が貰ってくれなきゃ意味ねぇし)」

「でも・・・」

「お前は俺たちの仲間であり家族だ!グレイに何かあったら必ず助けに行くこのブレスレッドに誓って、絶対だ!」

「ナツ・・・ありがとう」

「おう!」

グレイのお礼にナツは笑顔で答えた

「っ///(俺、今ナツの笑顔見てドッてしなかったか?)」

グレイは少し顔を赤くさせた

「グレイどうかしたか?」

「な、何でもない!!」

グレイは慌ててそっぽ向いた

「?」

「(何でこんなにドキドキしてんだ・・・)」

グレイは左胸を抑えた

「(どうしちまったんだ?俺・・・)」

「なぁ、グレイまじで大丈夫か?」

ナツは心配そうに言った

「あ、あぁ!大丈夫だよ!」

それよりとグレイはナツの方に向き直った

「これ、せっかくだから着けてくれよ」

グレイは右腕を差し出した

「いいぜ!」

ナツはブレスレッドを受け取るとグレイの右腕に着けた

「おし、できた!」

「さんきゅ」

グレイは右腕を軽く横に振った

―リィン

「綺麗な音だろ?」

俺この音好きなんだと言いナツは笑った

「あぁ、ナツありがとな」

グレイもつられえて笑った

「よし、明日はギルドに行くんだしそろそろ寝ろよ?」

ナツの言葉にグレイは頷いた

「あぁ、そうだな」

グレイは布団に横になった

「じゃあまた明日迎えに来るな」

「分かった、おやすみナツ」

「おやすみ」

ナツは電気を消すと部屋を後にした
ナツが部屋を出て行った後グレイは腕を上に持ちあげた

―リィン

綺麗な鈴の音が鳴った

「ナツからのプレゼント・・・(何かすっごく嬉しい)」

グレイは右腕についているブレスレッドを大事に握りしめた

「ありがとう、ナツ」

グレイは目を閉じた








本当は不安だった

自分の知らない魔法が使えたり

自分なのに自分じゃない気がした

でも、ナツのお陰で心にあった重りがすっとなくなった気がした

あいつの笑顔見てるとこっちまで笑顔になる

ほんと、ナツは凄いよ

このブレスレッドすっげ〜嬉しい

肌身離さずつけるし大事にする

これあると何か落ち着くんだよな

あいつには感謝しっぱなしだ

今度何かお礼考えなきゃいけねぇな















ありがとう、ナツ
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