Long

□1,妖精の尻尾
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NL視点

「ん・・・」

目を覚ますと既に日が高く上っていた

「あの声・・・すごく懐かしい感じがした・・・」

グレイはもう一度夢の内容を思い出した

「どうして、名前だけ分からないんだ・・・」

あの温かい光には確かに覚えがあった

―気をつけて

「気をつけて・・・・か」

一体何に??

グレイの心には疑問だけが残った

「とりあえず行く準備するか」

グレイは布団から出た






ギルドに着くと挨拶もそこそこにグレイはカウンターに突っ伏した

「はぁ〜・・・」

「あら?どうかしたのグレイ?」

グレイは顔を上げた

「あ〜ミラちゃん・・どうってことないんだけどさ、不思議な夢を見てさ」

「不思議な夢??」

フェアリーテイルの看板娘であるミラが向かい側で問いかけた

「そう、不思議な夢」

グレイの答えにミラは首を傾げた

「懐かしい感じの夢なんだけどその夢に出てきた人の名前が思い出せないんだ」

「その夢に出てきた人はグレイの大切な人?」

「わかんねぇけど、とても大切な人だった気がする・・・」

そう話すグレイの顔はとても幸せそうでどこか懐かしむような顔をしていた

「早く思いだせるといいわね」

ミラの言葉にグレイは深く頷いた



しばらくカウンターでボーっとしていると

「はい、よければどーぞグレイが好きなメーカーだから」

ミラはそう言うとグレイの横に温かいコーヒーカップを置いた

「おっ、ありがとうミラちゃん」

「どういたしまして」

グレイはコーヒーカップを手に取り少し飲んだ

「ん〜!!やっぱりここのメーカーのコーヒーはうめぇ!!」

グレイはありがとうと言うと嬉しそうに笑うとミラもつられて笑った

「どういたしまして」

コーヒーを啜りながらグレイはギルド内を落ち着かなそうにキョロキョロした

「(あいつ来てないのか・・・)」

「ナツなら仕事に言ってるわよ」

ブーッ!!ゲホッゲホッ・・・」

ミラの言葉を聞いた瞬間グレイは啜っていたコーヒーを噴き出した

「あらあら、グレイ大丈夫??」

ミラは可笑しそうにクスクス笑った

「笑わないでくれよミラちゃん、それになんであいつが出てくるんだよ!」

「えっ?グレイ、ナツの事探してたんじゃないの??今日はあいつ来てないのか〜って」

「・・・・・(ミラちゃん人の心が読めんの「私、人の心なんて読めないわよ?」・・・・・・・・(読めてる・・・汗)」

グレイは新たなミラの特技を発見したのだった

「で?ナツを探してたの??」

「べっ、別にあいつの事なんか探してねぇっ///!!」

グレイはそういうとそっぽむいてしまった

「あらあら(照れ屋さんね〜)」

ギルドがそんな騒がしいような和やかな雰囲気に包まれていたその時


―バンッ!!


ものすごい音でギルドのドアが開かれた

「ただいまー!!腹減った〜!!」

そして、ギルド内に元気な声が響き渡った
その聞きなれた声を聞いた瞬間グレイは人知れずホッと胸を撫で下ろした

「(帰ってきたのか・・)」

グレイは入り口を振り返ると見慣れた桜色と青の他に見慣れない金色が写った―
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