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□別れと目覚め
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あのあと、グレイは眠ってしまいナツはグレイが目を覚ますのを待っていた。
隣でグレイの寝息が聞こえる。
よかった・・・何ともなさそうだ・・・
傷はひどいけどギルドに帰ってレビィに見せれば問題ねぇか。
ギルドに帰ったら何しよう?
とりあえず、腹減ったからメシ食って・・・
ルーシィとハッピーにグレイは無事だったって伝えて・・・・
”グレイは無事だった”
その言葉に涙が出そうになる。
また、あんなことになったらどうしようという不安がなかったわけじゃない。
それでも信じていた。
グレイは無事だと、グレイは生きていると・・・
自分の思いだけを信じて、ここまでやってきた
愛するもののいるところへ――――――
「ん、ナツ・・・?」
グレイが起きたようだ。
体を起こし、あくびをする。
「?なんだよ、ジロジロみやがって」
「べ、別になんでもねーよっ!!それより、早くギルドに帰っぞ!!
ルーシィたち心配してたぜ?」
「あぁ、そうだな・・・そろそろ行くか」
大丈夫・・・いつものグレイだ。
そんな心配を決して顔には出さず、行こうぜ?とグレイの体を支える。
「大丈夫か?」
「誰にモノ言ってんだよ。大丈夫に決まってんだろ」
二人は部屋から出て、出口の方へ向かう。
「待てッッ・・・・!!!」
二人を引き止めたのはウォーレンの声だった。