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□明けない夜
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相互サイト飛鳥への30000HITお祝い小説
それは、ほんの少しの油断が招いた最悪の出来事だった―――――――――
いつもの4人(+1匹)は普段どおりにすごしていた。
いつもとかわらぬ、おだやかな日常
そんなある日、エルザがひとつの任務を提示してきた。
ランクはそんなに高くない、盗賊殲滅のクエスト。
今までにも何回か経験してきたクエストだった。
・・・だからこそ、準備を怠ってしまったのだ。
「クッ・・・!!
こんなにも敵勢力がいるだなんて・・・!
聞いていなかったぞッ・・・!!」
エルザが敵を斬り付けながらそう叫んだ。
敵の人数は実に300人以上
その中に何人か腕の立つものも居た。
そのせいか、4人は敵勢力を殲滅させるのに手間取っていた。
ナツ、グレイ、ルーシィ、エルザ・・・
それぞれが別の場所で、別の相手と交戦中で援護をしてやることさえままならない。
グレイはほんの少しだけ、ナツの方に目をやった。
別に、ナツがやられるとは思っていない。
それでも、なぜか不安になってしまったのだ。
戻した視線をもう一度だけ、ナツの方に向ける。
すると、ナツの後ろから迫り来る敵が視線に入った。
「ナツッッッ!!!」
叫ぶのと同時に体は動いていた。
間に合えッッ―――――!!!
体を限界まで伸ばす。
その数秒後、ナツの後ろでベチャリという生々しい音が聞こえた。
ナツは恐る恐るといった感じで後ろを振り返る。
「グレイッッ・・・・!!」
ナツが悲鳴に近い叫びをあげた。
それとほぼ同時に敵側に撤収命令が下る。
傷ついた彼らは、それでもグレイのもとに必死でかけよった。