novel 1

□後日談)絡みつくのは愛のない快楽
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あれから―――



あの小屋は今まで兄さんが隠れ住んでいたものだったらしい

わさびポトフをなんとか食べ終え俺は職場に戻る事にした


『これ』

『?なんですこれ』


渡されたのは一枚の紙切れ


『携帯のメールアドレスと番号、なにかあったら連絡しな』


…俺携帯持ってないんだけどね


久々に職場に戻ってテレビを見たらどこかの遊郭の社員、遊女、客が全員斬殺され犯人の遺留物も目撃者もまい単独か複数かも割り出されていないというニュースを受け兄さんに注意しておくかとも思いつつリーダーの部屋へ向かった


しばらく無断で空けてしまっていたからその分は報告等しなければならないのだがリーダーの部屋から異様な空気を感じたので津ジュの機会へと回す事にする


『…やっぱりここも好きなんだよなぁ…』


自室の布団に横になって軽く伸びをする

一見危なそうなこの組織も俺から見ればとても平和なものだ

少なくとも何処からともなく触手が出てきたりはしないだろう


やっぱりまだ疲れが残っているようだ


俺は重い脚を引きずって布団にもぐり安堵の中眠りについた。




END

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