BBB

□安心しきってた心に恐怖を...
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カランカラン


ドアにつけていた鈴が鳴る。
チッ、食べ損ねた。



『いらっしゃいませー』


とドアに目を向けて一瞬固まる私。
だって、額に包帯巻いた黒髪、の青年がたってるんですよ!!
いかにもクロロさんみたいな。
てかクロロさんだろ。


しかーーーーーーーし
ここで動揺するわけにはいかない。
まだクロロさんとは限らないし...。

もし本物で、変な行動したら即ち死あるのみ


『おひとり様ですか?』


「あぁ、カウンターで頼めるかな?」


『かしこまりました。』



よし今のところちゃんと従業員と客だ。
クロロさん(仮)がカウンターの席に座りメニューを眺めだした。



この時間に来るなんて珍しいな。
あと三十分だし。


「ティラミスと珈琲お願いできる?」


『かしこまりました。』








オイ、クロロさん(仮)!!!
男の人一人できてティラミスって...。
甘いもの好きなのかな。


すぐに用意して出す。
店内には二人しかいないのでとっても静かだ。


「美味しいよ、ここは君だけでやってるの?」


『はい、(話しかけんなよ)最近始めたばかりなんですけどね。』


普通の人だったら(怖い人も含め)会話するのが普通になっている(カウンターは特に)

だが、この疑わしき存在には話しかけられたくない。
が無視なんてしてしまった日には(本物だったら)お し ま い だ


「この辺りは危ないよ、二階に住んでるみたいだけど気をつけなよ。」


『はい、あ、よろしかったらプリンも食べます?余っているので。』


そういって余っているプリンを出してみる。
いつも余ったら捨てるか自分で食べている、もしくは最後のお客様であろう人に出している。



「頂こうかな、ここのものは美味しいし。」


『ありがとうございます。』


プリンを食べたクロロさん(仮)はまた美味しいって言ってくれた。
やっぱこの人はクロロさんじゃないかも。
こんな甘いもの食べて、優しそうな人。


疑ってごめんなさい!!!!!



「ところで、君の名前は?俺はクロロ=ルシルフルって言うんだ。」




前言撤回!!!間違いなく本物だ...。



『私はカグラ=ミナヅキです。ルシルフルさんですね。』




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