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まだ夜が始まったばかりの暗闇

夜の街にはキラキラとネオンの光が輝いている

高くそびえるビルからも沢山の光が漏れる

その一つの最上階


そこから街を見下ろす女がいた。

その女を後ろから優しく抱きしめる黒髪の男。


『なに?』

「今回はどのくらいこの街にいるんだ?」


少し冷めた声で問いかけた女の問いに、ひどく優しく、腕に力を込めながら男が答える。


『そうね、あなたの依頼を片付けて、観光(情報収集)したら移動するわ。』


次に発した女の声は少し柔らかかった。

そして、ますます腕の力を強める男。


「じゃ、また暫く会えなくなるな...」

『ヤれなくなる?じゃないの』

「俺は体目的じゃないんだがな...」

『会うたびに求めてくるくせに。』


男は女を振り向かせ、唇を重ねる。

しかしすぐに離れる。


「満更でもないだろう?」

『自意識過剰?』

「はぁ...いいだろう?」


その言葉に女はキスで答え、そのまま二人は暗い部屋へと沈んでいった。




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