恋愛モラトリアム
□捨てられた、切ないペット
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ハルキはそんな自分がイヤで、
ふっ切ろうと、いつものクラブに女の子を物色しにいった。
でも、どの女の子にも食指がのびない。
以前なら、適当に好みの女の子に声をかけていたのに。
ここにいる女の子をお持ち帰りしても、
茉莉の代わりにはならない。
このコたちを口説いて、
もう奉仕する気になれなくなっていた。
そんなことをしても、
気持ちよくなれると思えない。
ポッカリ空いた心の隙間を埋められるはずも
ない。
ハルキは、自分の身に起こった変化に困惑していた。