恋愛モラトリアム
□年下の都合のいいペット
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ハルキは、「AGE」として、
華々しくデビューはしたが、
グループとしても、個人としても、
まだ軌道に乗れていなかった。
事務所の力で、与えられる仕事は多かったが、
それに見合う結果が出せない。
視聴率も、CDセールスも、コンサートの観客動員も、
みんな数字で測られてしまう。
どうしたらいいか、グループ全員の課題だった。
そんな中で、ハルキはグループ最年少で、
やっと二十歳を超えたばかり。
毎日、与えられたことをこなすだけで、
精一杯だった。
自分自身どうしたらいいかわからず、混沌とした気分で毎日を送っていた。
まだ、自身をセルフプロデュースする術を知らなかったから。