恋愛モラトリアム
□年下の都合のいいペット
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※アイドルと恋したいのサイトで紹介した導入部と内容が変わっております。
ブルルル ケータイが震える。
ハルキはあわてて、ケータイを手に取った。
着信の文字は「おねえさん」
ハルキは、思わずドキッとする。
彼女のぬくもりや、香りや、肌の感触がふっと呼び起される。
と、同時に甘い予感が疼きだす。
「もしもし?」
「ハルキ、今、何やってんの?」
おねえさんの高飛車な声が返ってくる。
「ダチと飲んでる…」
ハルキは、退屈そうにしている男友達を見渡した。
「そう、じゃあ、これからうちに来なさいよ」
有無を言わさない命令口調だった。
「うん。わかった」
ハルキはケータイを切るなり、
同年代のヤローどもに、
「ごめん、ちょっと抜けるわ」
と、一抜けした余裕の笑みを向ける。
「なんだよ、また、女かよ」
まわりのブーイングを無視して、ハルキは店を出た。