忍たま 長編
□運動音痴
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「きりちゃんっ!桃っ!」
笑いながら戻ってきた2人を見つけて、は組全員が集まってきた。
「もう仲直りしたの?」
2人の様子を見て、乱太郎が嬉しそうに尋ねると、きり丸と桃は顔を見合わせて、ピースサインをしてみせた。
「おうっ!」
「バッチリですっ!」
「「「「よかったぁーっ!!」」」」
「何もよくはなぁーーいっ!!」
「「「「わぁぁぁあっ!!!」」」」
安心したは組全員が、山田先生の怒鳴り声に飛び上がった。
「きり丸と桃!一体どこに行っていたんだ!?」
「すんませーん。ちょっと相談してて…」
「はいです。手裏剣の投げ方を…」
「ほぉー、もうそんなに仲良くなったのか。なら放課後、2人で裏山一周マラソンしてくるんだな」
「「えぇっ!?マ、マラソンっ!?」」
困った顔で悲鳴をあげる2人。
「ちょうどいい!きり丸、マラソンしがてら桃に裏山を案内してやりなさい」
笑いながら言う山田先生を見て、きり丸はしばらく黙り込んだ後、口をとがらせた。
「…ちぇっ、分かりましたよーだ。桃、頑張るか」
「はぁ…分かったです…」
それを見ていたは組メンバーは、“ぽかん”として彼を見ていた。
「…なんかきり丸、急に桃に優しくなったね」
のん気に呟いたしんべヱの言葉に、誰もがうなずいていた。
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