ポケスペ鬼倒回想録

□第三十話 騙し騙されたメロディ・エッタ
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つらいという、


焦るという、


苦しいというこの感情は、一体どこからくるのだろうか。


心の奥、黒陽から流れてくるのだろうか。


知らない、


知らない声が聞こえて、私の知らない感情が流れてきて、私は誰と問いたくなる。


悲しいことはなにもないけど、知らない、私はなにも知らないけど、何故かぬくもりというものは寒かった、冷たかった。

 
私の居場所はどこにもなかったけど、黒の太陽に手を引かれて。


見つかれば殺されちゃうくせに。


蔑んだ目の毎日は苦しくて、だけど何もできないから。


一緒にいこう。


そう手を引かれて。


あぁ、私は救われたのだろうか。


これからどうなるのだろうか。


皆いなくなればいいのに。


皆、いなくなればいいのに。


彼と太陽と私と月以外。


知らない声が聞こえた。


私と君以外の声が。


すべていなくなればいいのに。


泣き叫んだ。


でも今はこのままでいいんだ。 


どうせかなわないのだから。











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