ポケスペ鬼倒回想録

□第十一話 奴隷商人の目論み
1ページ/4ページ







男は道を外れた草むらをかき分けどんどん山に入って行った。




すると一つの大きな小屋が見え、そこにはガラの悪そうな男たちがズラッと群がっていた。




追いかけていた男が別の男と接触する。




ホワイトたちは近くの木に身を寄せ、耳を澄ました。





「取引はどうだったか?」




「一匹9000龍(1龍=1円)だったぜ。50匹いるから450万龍儲かる」




「格安だな。命はって狩ってきたのによ」




「まあいいじゃねぇか」




その会話を聞いていた二人は首をかしげた。




「何をうってるのかしら?」




「生き物なのは分かるけど……。軍鶏とか鶏あたりじゃないか?」




「へぇ……」




「でも珍しい売買方だな。こいつらが狩ってきたのをその相手業者が買い、その業者は他のやつらに倍の額で払う。……全く裏取引かと思ったぜ…」




「裏……?」




ホワイトは怪訝そうな顔をすると、ブラックは笑って見せた。





「お姫様は記憶喪失でしたっけ?それに守られてたから裏も知らないと来たか」





その発言に頬を膨らませる。





「馬鹿にしてるの?!ブラック君!!」





「あーうるさい。帰るよ」




「?なんで?」




ブラックはめんどくさそうに頭をかいた。




「別に裏じゃないんだからとびかかんなくてもいいでしょ?あーつまんな……」




またのブラックに戻ってしまった。




ブラックはホワイトを置いて先に帰ろうとする。




置いてかれた、とホワイトはそのあとを追った。






next
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ