ポケスペ鬼倒回想録
□第十一話 奴隷商人の目論み
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男は道を外れた草むらをかき分けどんどん山に入って行った。
すると一つの大きな小屋が見え、そこにはガラの悪そうな男たちがズラッと群がっていた。
追いかけていた男が別の男と接触する。
ホワイトたちは近くの木に身を寄せ、耳を澄ました。
「取引はどうだったか?」
「一匹9000龍(1龍=1円)だったぜ。50匹いるから450万龍儲かる」
「格安だな。命はって狩ってきたのによ」
「まあいいじゃねぇか」
その会話を聞いていた二人は首をかしげた。
「何をうってるのかしら?」
「生き物なのは分かるけど……。軍鶏とか鶏あたりじゃないか?」
「へぇ……」
「でも珍しい売買方だな。こいつらが狩ってきたのをその相手業者が買い、その業者は他のやつらに倍の額で払う。……全く裏取引かと思ったぜ…」
「裏……?」
ホワイトは怪訝そうな顔をすると、ブラックは笑って見せた。
「お姫様は記憶喪失でしたっけ?それに守られてたから裏も知らないと来たか」
その発言に頬を膨らませる。
「馬鹿にしてるの?!ブラック君!!」
「あーうるさい。帰るよ」
「?なんで?」
ブラックはめんどくさそうに頭をかいた。
「別に裏じゃないんだからとびかかんなくてもいいでしょ?あーつまんな……」
またのブラックに戻ってしまった。
ブラックはホワイトを置いて先に帰ろうとする。
置いてかれた、とホワイトはそのあとを追った。
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