ポケスペ鬼倒回想録

□第十五話 勝ち目のない戦い
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「……あ、あれ…?」



ルビーが後ずさった。



何が起こったの……?
自分自身分からない。



柳はいなかった。
銃弾はむなしくも後ろの柱に食いこんでる。



「後ろだ」



「!?」



ルビーは首を蹴られた。
何と柳に。



いつ、背後に回ったのか。
これも純潔な鬼の力か。




「グァッ!」



ルビーは孤を描いて飛んでいく。




「たあッ!」



サファイアはすかさず飛び蹴りを喰らわした。
体勢を崩す柳。



「ちっ……」



「えいやっ!」



柳はそんな体勢の中サファイアの足をつかむ。



「んな!」



サファイアは地面に激突した。



「痛ててて………」



「死ぬがいい」



サファイアは振り下ろされた太刀を目をかっと見開いて見つめた。



「藍加ァアアアア!!」



ルビーが駆けだす。



カキィィン



太刀が弾かれた。



「何だと……?」



「ぎりぎりってとこか……」



「黒鉄!!」



サファイアはルビーのもとへ後ずさった。




「よかった。無事で……」



「すまんち。黒鉄のおかげったい」



ブラックに視線を直す。



「なぜ、瞬発能力が優れている……?」



柳は苦しみを込めた表情を浮かべた。






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