上琴小説

□See visionS
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〈1〉

「…え?」
「何度も言わせるな。第1位は常識の範囲を超えている。第2位も厄介だ。次のターゲットは第3位。お前の能力なら問題はないだろう?」
「しかし…。あの超電磁砲を…?仮にも第3位のレベル5ですが…」
「ん?誰に向かって言っている。何ならやめてもいいぞ。ただし、二度と俺の前に顔を出すな」
「……はい」
「あぁそうだ、あの幻想殺しもだ」
「え…?」
「あれを科学で証明してみたい。この私の手でな」


〈2〉

最近気になる事がある…。と言うよりは、最近気になる人がいるらしい。
少女、御坂美琴には。
美「ん〜…」
美琴は朝の日射しで目を覚ました。
今日は休日のため、いつもより1時間ほど遅く起きてしまった。
ルームメイトの白井黒子は不在だ。
朝から風紀委員の仕事でいないということを言っていたような気が、と美琴は寝ぼけた状態の頭で思い出してみる。
美「はぁ…」
ため息。
それには理由があった。
寝不足で疲れが取れない、というのは女子中学生の悩みではない。
美「(あぁ〜もう!なんかモヤモヤする!)」
…ということらしい。
ここ数日の間“ある人”が頭から離れない、というのが女子中学生の本質的な悩みだった。
美「(何なのよ…この変な感じ)」
そっと胸に手を当てる。
ここのところずっと心拍数が上がっているような、そんな感じだ。

そして。

ある人というのは上条当麻のことだった。
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