上琴小説

□禁酒目録
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〈1〉

―――。

美「とっうま〜!!」
上「ぅああ!!バカ、お前やめろって」
美「何でぇ〜?嬉しくないのぉ?」
上条宅にて。
なぜか美琴は上条に迫っていた。
正確には、美琴が一方的に上条に抱きついていた…。上「いや、だからまずいって!つーか、インデックスはどこだ?おーいインデックス〜!!」
美「だぁれ?」
上「はい?」
美「その子誰…女の子?うわぁぁぁぁぁん!!」
突然泣き出す美琴。
上「は?ちょっと待て!まったく意味がわからない」美「当麻のバカぁーー!」上「ふ…」


―――という夢を見た。


上「不幸だあぁぁぁぁ!!」叫んだのは現実にて。
ちなみに授業中…。
「黙らんかい!馬鹿者!」
そして、おっさん教師に怒られるというおまけつき。その上、クラスメイトの可哀想なものを見る視線が上条に集中していた。
「(…ねぇ、上条どうしたのかな?)」
「(さぁ…悪い夢でも見たんじゃない?)」
終いには何人かがひそひそ話まで始めてしまう。
上「(うぅ…この空気は)」ダメージ大。
そして、おっさん教師の長時間に及ぶ大説教が幕を開けた。
「ったく!大馬鹿者!授業中に居眠りするなと言っとるだろうが!!寝言などもっての他!!」
上「すみません…」


〈2〉

数分後、救いのチャイムが訪れる。
昼休みのために食堂に行く生徒や、席を移動して弁当を食べ始める生徒がいた。上「不幸だ…。本当に不幸だ…」
1人机の上で項垂れている上条。
昼休みになれば授業の束縛から抜けた解放感を感じるものだが、そんな気分にもなれない。
と、そこに。
青「カミやん。おかげさまで授業時間激減したで」
土「授業中にデカイ声で叫ぶなんてさすがだにゃー」青髪ピアスと土御門元春。一緒に昼飯食べよう的なアピールをすると同時に、冷やかしに来たようなものだった。
上「お前ら…」
青「で、カミやん。何の夢見てたん?」
土「女の子に囲まれてハーレム状態になっているのにもかかわらず、まだまだ飽き足らずに欲求不満が重なって不幸だー!って感じかにゃ〜」
土御門は弁当を広げながら続ける。
豪華な感じを見るとおそらく舞夏が作ってくれたものだろう。
上「んな訳ねえだろ…。すげえ変な夢見たんだよ」
青「何や〜小萌先生の説教6時間耐久とかやないんかい?」
これほどまでに質の悪いな友達だとは思わなかった…。
おそらく、記憶をなくす前の自分もそう思っていたに違いない。
上「もう…勝手にやっててくれるかな」
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