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ー翳の回廊ー
見つけてしまいましたね…?
※注意書※
表に置けないダークな短文、または大人向けテイストな短文を衝動的に載せています。
暗い話や過激な表現が苦手な方、うっかり迷い込んでしまった貴方は速やかに宴の広間までお戻り下さい。
◆手中(孫政)
ぱあん!!
後方から放たれた銃弾が、突如左足を突き抜けた。
馬から投げ出された政宗は、全身を襲う激痛の中、信じられない思いで目の前の人物を見つめた。
「孫…市…」
それは長谷堂で、兼続を追い詰める最中の出来事だった。
慶次の攻撃をかわし、孫市と共に裏道を駆けていた政宗は、戦の勝利を確信していた。
そんな中、この惨劇は起きた。
「漸く二人だけになれたな、政宗?」
「…貴様」
血の流れる脛を庇いながら、政宗は膝の力で後退る。
「おいおい、無理すんなよ政宗。撃たれたらじっとしてなきゃ駄目だろ」
いつもと変わらぬ様子で、孫市は手を差し伸べる。
だがその笑顔に、政宗は底冷えするような恐ろしさを感じていた。
「よ…寄るな!!」
「何だよ、俺らはダチだろ?…けど堪んねぇな、その怯えた顔」
震える政宗を品定めをするように、孫市はぺろりと乾いた唇を舐める。
「この、裏切り者めが!!」
「威勢がいいな」
「っ…貴様何故…」
「お前が悪いんだぜ?簡単に俺を信用したりするから。頭の中は、お前をどう汚して遣るかで一杯だってのにな」
「な、ん…っ!!」
血泥で汚れた政宗の頬を指で拭うと、孫市は奪うように唇を重ねた。
「何をする!!」
孫市の手を叩き落とすと、政宗は反射的に刀の柄に手を掛ける。
「おっと、」
が、刃を抜くより早く、孫市は政宗の被弾した足に蹴りを入れた。
「ぐあっ…!!」
「悪い、大丈夫か?」
痛みに刀を取り落とした政宗の体を抱き起こすと、孫市は足の傷を覗き込む。
「うーん、けっこう酷いな」
「く…うぅっ…」
「足出せよ、手当てして遣る」
「触るな!」
「そう言うなって。それにお前はもう俺のなんだから、死なれたりしたら困る」
「誰が…うぐっ…!!」
言うなり脛に入った鉛を口で吸い出すと、孫市はそれを慣れた様子で地面に吐き出した。
政宗が歯を食いしばり痛みに耐えていると、今度は竹筒に入った酒を穴の空いた足へと浴びせる。
「あぐっ…うああぁ゛…っ!!」
最後に血止めの灰を埋め込むと、政宗が苦しんでいる内に手際良く傷に布を巻いた。
「く……ぜぇ…はぁ…はぁ…っ」
「足が痙攣してるぜ、痛くして悪かったな」
「貴様、殺して遣る…」
涙の滲む瞳で憎悪を浴びせるが、孫市はそんな政宗を嘲笑うかのように情欲を含んだ目で線の細い体をなぞる。
「睨むなよ。そうイイ顔で睨まれると、此処で本気になっちまいそうだ」
「下衆が…!!」
「はは、その目だ!ずっとその目が欲しかった。怯えた顔、裏切られて傷ついた顔…どれもいいが、俺が一番見たいのは…」
孫市の手が、政宗の腰紐へと伸びる。
「その生意気な顔が、絶望と屈辱にまみれる瞬間、かな」
「止めろ…ゃ…ああっ…!!」
不利な体勢と傷のせいで十分な抵抗も出来ぬまま、政宗の袴は膝まで引きずり下ろされる。
「安心しな、大人しくしてれば乱暴にはしない」
「ひ…ああっ…!!」
孫市は政宗の中心に手を伸ばすと、恐怖で萎えているそれをやんわりと握った。
「ひっ…うぁ…!!」
「可哀想に、すっかり縮こまってるな。力抜いてな、すぐ良くして遣るよ」
「っ…あうぅっ…っ…は…っん…んんっ…ぁ…っ!」
自身を執拗に扱かれ続け、やがて政宗の唇から不本意な音色が漏れる。
同時に孫市の指が、透明な粘液でしとどに濡れ始めた。
「はっ…ぁ…っ…んっ…ぅ…あぁっ…!」
「は、無理やりされてるってのにもうぐっしょり濡れてるぜ。それともお前、酷くされると感じるのか?」
「…ぅ……黙れ…下郎…っ!」
男に組み敷かれる屈辱に震えながら、政宗は濡れた瞳で尚も孫市を威嚇する。
「お前のそういう顔、凄ぇそそるぜ?それがいつまで続くか見ものだな」
「あ…っ!!」
政宗自身から手を放すと、孫市は十分に濡れた指を蕾へあてがう。
「止せ…止めろ…!!ひあっ!?あっ……あうぅ…っ!!」
滑りを借りて潜らせた指を性急に馴染ませると、孫市は熱く脈打つ自分自身を政宗の体内へと捻込んだ。
「あっ…あああーっ!!!」
「くっ…きつ…凄ぇイイ」
「止めっ…厭じゃ…いや…やっ…ぃやあああーーーっ!!!」
孫市が何度目かの精を放った時、政宗は遂に気を失った。
「はっ…はははは!!」
ぐったりと倒れ伏す、世にも美しい青年を手に入れた孫市は、腹の底から込み上げる昏い喜びを抑える事が出来なかった。
「これからはずっと、俺が側に置いて可愛いがって遣るよ…政宗」
2013/08/13(Tue) 16:14
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