鬼小姑日記

伊達家中心短文。
特に鬼の傅役が幅をきかせている世界です。
◆奥州王はマイペース 

ルイス・ソテロ:汝の敵を愛せよ…人はパンのみにて生きるに非ず。

政宗:ほう…これが伴天連の教えか!なかなかに興味深い!!

ソテロ:おお、分かって下さいますか!!

政宗:ああ、よう分かった!!伴天連の精神、儂も感ずるものがある!!
早速船を建造し、絵迂路派に向けて発進するぞ!!

小十郎:どうしました、殿。やけにご機嫌ですね?

政宗:当然じゃ!人はパオンのみにて生きるに非ず…つまり、食事は飯のみではなくおかずも丁度良い具合に摂取せねばならぬ、という事なのじゃ!!+

小十郎:……はて?あれってそんなお話でしたっけ??

政宗:他に解釈のしようがあるか!=3
ふっふっふ…儂はやるぞ小十郎!!

小十郎:して、何をそんなに張り切ってらっしゃるのですか?

政宗:分からぬか!?それだけ奴等がおかずにこだわっているという事は、即ち今の日の本にはない珍しい献立や食材を沢山持っているという事じゃ!!

小十郎:ああ…そういう。

政宗:海の向こうの献立表まで手に入れれば、儂は無敵じゃ!!
料理王に、儂はなる!!///+

小十郎:眩しいですね…その笑顔。

……と、いう訳で、頼みましたよ?ドン・フィリッポ・フランシスコ殿。

常長:えっ、何ですかいきなり?

小十郎:チャランチャラン♪
おめでとうございます支倉殿!海外旅行七年分、貴方が当選です!

常長:ど、どういう事ですか?私海外なんて…しかも七年分!?要りませんよそんなに!!

小十郎:チッ…まあまあ、そう仰らずに。殿のお心遣いですから。

常長:殿の…?いや、それにしても!

小十郎:貴方は熱心な伴天連信者なのでしょう?ですから本場で教理を学びがてら、ゆっくり羽を伸ばして来れば宜しいのですよ。

常長:片倉殿…。

小十郎:まあぶっちゃけ、絵迂路派回って軍事支援をお願いして来て欲しいだけなんですけどね。

常長:……えっ、ええぇーっ!?黒い!!

小十郎:あと殿の為に、絵迂路派の献立をなるべく多く持ち帰ってあげて下さい。

常長:何で献立!?
ちょっ…!!何この罰当たり主従!!!

小十郎:まあ兎に角お願いします。貴方の荷物とお土産帳はもう積んでありますので。

常長:それってもう決定事項ですか!?それとさっきから私の周りを囲んでいる屈強な男達は一体!?
片倉殿、片倉殿おぉーっ!!!=3=3=3


こうして支倉常長は遙々海を渡り、ローマ教皇に謁見した。

しかし、爵位まで授かりながらも結局交渉は失敗に終わり、彼は失意のまま帰国したのだった‥。

2013/05/18(Sat) 11:29

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