鬼小姑日記

伊達家中心短文。
特に鬼の傅役が幅をきかせている世界です。
◆小動物と鬼二匹 

喜多:小十郎。お前、子供は好きですか?

小十郎:いえ、うるさくて不条理で面倒臭いので嫌いです。

喜多:では可愛い小動物は?

小十郎:それは…嫌いではありませんが。

喜多:ならば、まあ大丈夫です。

小十郎:?


~〜〜〜

梵天丸:(●ω・)ちょこ〜ん、

小十郎:↑と、いう流れで姉に押しつけられました。貰って下さ

綱元:嫌です。どうして私が。

小十郎:私はまだ育児経験もない十代の若者ですよ?責任ある子育てが出来る自信がありません。下に兄弟もいませんし。

綱元:一応私も末っ子ですけどね。

小十郎:ええ。けれど私は姉を通じて、綱元殿の事も兄のように慕っております。

綱元:それはどうも。私もあなたを弟のように思っていますよ。

小十郎:ありがたいお言葉。
…では、綱元殿。ついでに若の面倒も宜しくお願い致します。

綱元:何故。

小十郎:僭越ながら、私は若を弟のように思っているのです。ですから、私を弟のように思って頂いているのなら、若も綱元殿の弟分という事になります。

綱元:はい?

小十郎:末弟の面倒を見るのは、長兄の役目ですよね?+

綱元:何ですか、その身勝手極まりない理屈!?

小十郎:でなければ、綱元殿なら若と親子でもおかしくないお年ですから、兄弟が駄目なら親子という形でも

綱元:はぁ、…頼み事と見せかけて喧嘩を売りに来たのですか。なるほど。
小僧、容赦しねーぞ+

小十郎:綱元殿、それは誤解です。ただ私は純粋に育児を押しつけようと

綱元:帰れ。

小十郎:そんな事仰らずに。
ほら若、綱元殿にいつものあれをやって見せて下さい。

綱元:?

梵天丸:トテテテテ…=3

小十郎:はい、お座り!

梵天丸:ストン、=3

小十郎:お手、おかわり〜!
はい、良く出来ましたね〜))ナデナデ

梵天丸:ゴロ〜ゴロゴロ♪///

綱元:……。

小十郎:どうです、ちゃんと躾済みですよ?

綱元:ええ。実に見事な調教っぷりですね。

小十郎:どうです、この子。欲しくなったでしょう?

綱元:……ええ、そうですね。こんなにお利口で愛らしい若様ならば、お預かりするのも悪くはないかも知れません。
ナデナデ))

梵天丸:ゴロゴロ///

小十郎:誠ですか?それはありがたい!

綱元:…ですが、片倉殿。若のお気持ちは如何でしょう?ちゃんと考えた事がありますか??

小十郎:…!!


梵天丸:小十郎…儂はいらない子なのか…?悪い子か…?

小十郎:狽ムくっ、
…違うのですよ若。若はとても良い子です。ですが私にはそんな若を立派な当主にお育てする自信がありません。
私は何の後ろ盾もない神社の小倅です。それに比べて綱元殿の鬼庭家は誰もが認める格式ある家柄。家中では未だに竺丸様を次期当主にと推す声も多い…ですから若は綱元殿に後見になって頂くのが一番幸せなのです。

梵天丸:…小十郎…。

綱元:随分しつこく食い下がって来ると思えばそういう事ですか。
そんな理由ならお断りします。時間の無駄ですからね。

小十郎:な…っ!?

綱元:片倉殿、分かりませんか?若にとって、何が一番の幸せなのか。

梵天丸:小十郎…キュイ〜ン。

小十郎:っ…!
……若、我が家は貧乏ですし、忙しい時に構ってくれるお爺ちゃんお婆ちゃんも居りません、若には寂しい思いをさせるかも知れませんよ??

梵天丸:こくん、

小十郎:それでも良いのですか?

梵天丸:ぎゅ〜っ…(●ωT))

小十郎:買LュンッVv
若!!私が間違っていました、一緒に家に帰りましょう!綱元殿に若のおやつを頂いてから!!

梵天丸:おやつ〜♪

綱元:這狽ィやつ!?出すなんて一言も言ってないのにこの人図々しいっ…!!


彼はきっと大物になる…後に鬼庭綱元はそう語ったという。

2013/01/30(Wed) 19:51

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