気まぐれ協奏曲

□腹が減っては戦はできぬ
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「放課後って地味にお腹空きますよね」
「うん…そうかも」
「家庭科部は何か料理しているんでしょうか?」
「さぁ…入った事無いし」
「貰うことは無いのですか?」
「お菓子とか?」
「はい。ファンクラブなどから」
「ファンクラブ無いからね?」
「なんだ…」
「何そのつまらなそうな顔はていうかそんなの野球部とかサッカー部とかでしょ暗にモテないって言いたいの?」
「息をつく間もなく矢継ぎ早に…、必死ですね(笑」
「(笑)いらないからね?」
「お腹空きましたね」
「君面倒臭くなっただけでしょ」
「はい」
「素直なのは美点の筈なのに君には欠点にみえるよ」
「すみません」
「でも僕もお腹空いてきた」
「人間だもの」
「悟りに入ったんだけど、この子」
「お腹が空くとろくに部活動も出来ません」
「四六時中ろくな部活動してないけどね。だいたい運動部じゃないし。文化部だし」
「活動しているのかも怪しいですよね」
「改めて言うな」
「こんなにも適当な部活なのに、顧問の先生っているんですか?」
「…んー、いると思うけど…、ちょっと待ってて」
「はい?」
「確かここらへんに…、あった」「何がです?」
「部活一覧と教員一覧」
「成程」
「えっと…あった。美術部」
「先生はどうですか?」
「ん、と…あれ?」
「どうしました?」
「名前が無い」
「先生のですか?元から顧問無しですか、ここ」
「いや、そうじゃなくてさ…顧問としている筈の先生の名前が、教員一覧に載ってないよ」
「…非常勤では?」
「ありえないけど…うーん。やっぱりいない」
「ホラーじゃないですか、コレ」
「うーん、転載ミスかな」
「あ」
「ん?」
「部長…ココ」
「ん?あ…」
「「いた」」

退職欄に

「しかも、この人五年も前に退職してんだけど」



驚きの事実発見

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