気まぐれ協奏曲

□感じ方は人それぞれ
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「曇ってるね」
「降水確率55%です」
「…微妙」
「折りたたみ傘は持参した方が良いと言ってました」
「そうなんだ」
「ズーム●ンで言ってました。お天気アナウンサーが」
「…そう(目覚ま●しテレビ派)」
「でも降っても春時雨だと思います」
「?何それ」
「みんな大好きマッキーです」
「違うから。ペンじゃなくて。持ってる物じゃなくて」
「セーラー服ですか?」
「待って。君の脳で何があったのか知りたいんだけど。話題飛びすぎ。戻って」
「日誌ですね」
「まさか初対面まで戻るとは思わなかったよ。戻りすぎ」
「昨日の夕飯何でしたか?」
「会話をしてほしい。切実に」
「冗談です」
「長いわ」
「面白くないですか?」
「ほどほどならね」
「話題って何でしたか?」
「ところで とかの挿入句を入れようよ。ついていけないよ。…春時雨って何?」
「春に降るにわか雨のことです。でもにわか雨よりも春時雨の方が良くないですか?」
「語感的に?」
「はい。言葉として綺麗な雰囲気がします。私はこちらの方が好きです」
「確かに否定はしないけど。よくこんな言葉知ってるね」
「広辞苑は便利ですよね」
「調べたんだ!何の為に!?」
「人間の欲求は満たすべくあるのです!」
「力説されても!」
「まあ、いわゆる気分というものですね」
「気分で知った言葉を日常会話で使わないでね」
「使わないと何の為に調べたんですか」
「気分でしょ」
「違います。欲求を満たす為です」
「わあムカツク」
「さいですか」
「君は振ってくる割に突き放すのが好きだね」
「アレですよ、ツンドラってヤツです」
「ツンドラって何。それじゃ気候でしょ。ツンデレじゃないの?」
「あ。失礼しました」
「いや別にどうでもいいけど」
「あ」
「ん?」
「…雨降り始めましたね」
「え…」
「わーきれい(棒読み)」
「何がだ。君楽しんでるよね。早く止んでしまえ」
「(もっと降れ)」



生意気盛りな一年生

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