気まぐれ協奏曲

□活動日数って何ですか?
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「あの」
「何?」
「毎週何曜日に活動していたんですか? 昨年とか…」
「適当」
「…例えば?」
「一週間行き続けた日もあれば、一週間行かなかった日もあった」
「確かに適当ですね。というか、気分?」
「うん。去年も一人だったし」
「人気無いんですね」
「あまり活動しないからね」
「何していたんですか?普段」
「…読書したり、写真撮ったり…」
「適当に…ですか」
「うん。あ、でもコンクールに一応出さないといけないよ。最低でも年に一度以上」
「初耳です。いつですか?」
「いつでも」
「いつでも?」
「基本は夏だけど、探せばいつでもあるしね。何でも良いんだよ。要は出せばね」
「入賞したことあります?」
「…佳作なら」
「すごいじゃないですか。見せて下さい」
「言ってる割に君、表情あんまり変わらなくて逆に怖いよ」
「腹の中ではカーニバルです」
「吐かないでね」
「吐きません。今は」
「さりげなく未来形にしないでね。…今、その佳作の物は無いよ」
「そうなんですか。残念です。因みに、写真ですか?」
「…油絵」
「ほう。すごいですね。何描いたんですか?」
「何だと思う?」
「お母さんですか?」
「なんで自分の母親の絵をコンクールに出すの」
「あ、家に飾っておくタイプですね」
「まず描いてないからね?」
「では姉」
「いない」
「妹」
「いない」
「兄」
「いない」
「弟」
「いない」
「双子」
「いない(←話を聞いてない)」
「隠し子」
「いない(←無視)」
「父」
「いな…いるよ!いるよ!?」
「成程。ファザコンときましたか」
「いるって言っただけだよね?頭おかしいの?」
「耳が少々」
「殴るよ」
「Sなんですか?」
「殴るね」
「…痛い」
「本の角って地味に痛いよね」



当初の話を忘れる
 

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