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□快楽の華
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(俺は一体、どうしてしまったんだ…?)
確か大学の講義が終わって寮に帰ろうと廊下を歩いていた。
そしたら突然後ろから手が伸びてきて、タオルか何かで顔を覆われた。
急に意識が遠退いて気付いたらこの状態。
どんな状態かと言うと、頭の上で両手を固定されて寝かされているのだ。
おまけに目隠しをされているのか、真っ暗で何も見えない上、口に何かを銜えさせられていて声も発することが出来ない。
(これって誘拐?俺死んじゃうの…?)
自由を奪われた俺に出来るのは、ただただ恐怖に震えることしかない。
コツン…コツン…コツン…コツン…
(!!)
足音が近付く。ゆっくり響く低めの音。
視覚を遮断されているせいか、全神経が音に集中する。
ガチャリ…
バタンッ…
コツン…コツン…コツン…
(ヤバイ…こっちに向かってる!!)
コツン…コツン…コツン…
「目が覚めたようだね」
(!!)
低音の声が俺の耳元で響く。
(男だ…)
「んむっ…んんっ」
「なるべく君を傷付けたくない。まぁ、君次第だよ」
「…」
(大人しくしてろってことか…?)
「すぐに良くしてあげるよ」
「…??」
ギシッ…
ベッドが軋む音。次の瞬間…
「んぐっ!?…んっ」
男が俺の身体に触れた。
ゆっくりと胸元をさ迷い、時折揉みしだくように力がこもる。
触れられて初めて気付いたが、俺はどうやら服を着ていないようだ。
男の手つきがねっとりといやらしく変化してきた。
「ふぅっ…んっ」
口から漏れる自分の声が信じられない位甘ったるく悩ましげでドキリとする。
(何これ!?何されてんの!?)
もう一方の手が股間へと伸び、恐怖で萎えているであろうペニスを握り込んだ。
やんわりと指を絡め、上下に動かす。
クチュ…
(え…?)
「誘拐監禁されて犯されてるのに、感じるなんてとんだ変態だね。ガチガチに勃起させて、おまけにいやらしい汁をこんなに溢れさせて…」
(嘘だろ…?感じてるはずない!)
「んーっんーっ!!」
男の手を振り払うように、手足をバタつかせて暴れた。
身体から手が離れ、ホッとした次の瞬間…
「んはぁっ!!」
身体中に衝撃が走った。
男が俺の乳首を思い切りつねったのだ。
「どうやら痛くされたいようだね…」
「!?」
背中にヒヤリと冷たいものを感じ、ブンブンと首を横に振った。