Identification case(未完)
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「おはよう田代くん」
「ああ・・おはよう」
次の日
僕は部屋に入ってすぐに同僚の田代くんに声をかけた
田代くんが現在1課と僕たちが追う事件の担当をしている
「田代くんの案件はかなり難解みたいだね」
「ああ・・・回収したものに特にコレといった特徴がないからな」
田代くんの机に置いてある書類を手に取り、サッと目を通してみる
「本当だね、目立ったものはないね」
「だろ?爆発物のカケラさえ普通だしな」
「最近はネットとかで簡単に作り方とか載せてるからね・・・農硫酸にグリセリン・・・・これは至って簡単な類だね」
ビニールに入った押収品をかざして見るが、ただのプラスチックの破片ばかり
特にコレという情報は見つかりそうになかった
「もういいか?別件の報告書を持って行かないといけないから」
「あっ・・・ごめん」
眺めていたビニール袋を急いで田代くんに戻す
それを田代くんは棚に入れると机の上にあった報告書を手に取ると部屋を後にした
「・・・得るものなしか」
溜息をふうっとつくと僕は自席に戻り、パソコンの電源を入れた