Identification case(未完)
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全て協力してもらうなんてできないと遠慮する及川さんを納得させた
とりあえず自分達の本来の仕事には支障をきたさないことを約束し、僕たちは捜査を開始する事にした
今日は事件が入らない限り及川さんは早く上がれるという事で、とりあえず就業後会う事にした
互いに早く上がれた僕たちは近くのファミレスで落ち合う
及川さんが知り得た1課の追う今回の事件の内容を確認する
ーー連続爆破事件
爆破現場はほとんどが人混みを避けた廃ビルや公園の離れた場所
物的被害はあるけれど、人的被害の今のところ報告はなし
ただそれは悪戯ではなく
故意的な思惑を含んでいると1課は睨む
その理由は金銭要求がある事
毎回数百万単位の要求であるが、何故か毎回用意した金は犯人に渡らない
それもそのはず、警察の動向に敏感なのか単なる愉快犯なのか受け渡しに応じていない
「う〜ん・・・意図がわかりませんね」
『ただ私はただの愉快犯ではない気がするんです。ただの勘ですけど・・』
「とりあえず僕たちは僕たちなりに始めましょう!僕はこの案件の証拠品を担当に見せてもらってみますね」
『お願いします』
ニコッと微笑む及川さんの表情に何故かドキッとした僕は、照れ隠しに注文したホットコーヒーに口をつけた