Identification case(未完)

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『聞いてくれますか?私って・・ダメだなって』

及川さんがポツリポツリと呟く

今2課は珍しく事件に追われてない事
たまたま見回りに出ていた時にふざけあってる子供に出くわし注意をしたらしいけれど、たまたまその場所が1課の追っている事件の張り込み場所だったようで犯人が現れなかったのは及川さんのせいだと1課から罵られた事をはなしてくれた

『私のせいで桐沢さんは糸井課長に色々言われるし、2課の皆も馬鹿にされるし…』

大きなため息をついて及川さんは持っていたお酒の缶を飲み干した


何と言えばいいのか言葉が見つからなくて
情けないけど僕は及川さんの話を本当に聞く事しかできなかった

「大丈夫です」
「気にしないで」

そんな台詞はこの仕事では通用しない
だからこそ
僕は何も言えなかった


僕にできる事
それは話を聞く事
それだけだった



いつも笑顔の及川さんの初めて見る悩み悲しむ顔に不謹慎ながらも何故かドキッとしてしまった


それから僕達は語り合いながら次々と空になった缶を机の上に並べていった
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