Identification case(未完)

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「お疲れ様でした」

まだ残っている仲間に一声かけると僕は部屋のドアをゆっくりと閉める

就職祝いにと亡き祖母が買ってくれた腕時計を見ると22時を示していた
今日は久々に自炊でもしよう
とは言っても凝ったものなんてできない
ご飯を炊いて冷凍してある魚を焼こうか
それだけでは少し物足りない気もするからインスタントの味噌汁を添えようか

そんな事を考えながら帰路に着く



駅も間近になった頃、そう言えばインスタントの味噌汁が切れていたのを思い出す

どうしようか…

帰りの電車の時間にもまだ余裕がある

そうだそこのコンビニで買って帰ろう

僕は再び来た方向に体を返るとコンビニへと向かった



「いらっしゃいませ〜」

店員の明るい声を耳にしながら僕は味噌汁の並ぶ棚の前に立つ

普段は自宅近くの弁当屋で買っているもんだから、インスタントでこんなに種類があるのかと関心と共に驚く

とりあえず定番であろうねぎと豆腐の味噌汁を手に取ってレジへと向かう



(あれは…)

レジに並ぶ見慣れた後ろ姿に声をかける

「及川さん、お疲れ様です」

『え?あ!木村さんお疲れ様です』

振り返ったのは捜査2課の及川さんだった

「今、帰りですか?」

『は…はい』

何故か少し気まずそうにしながら、頬を染める及川さんを不思議に思いながらも僕もレジを済ませる
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