Lovers Collection
□二人の宿直
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『はぁ〜…』
カフェスペースで一人、お茶を飲みながら夕日を見ていた。
最近、事件が立て込んでいて仕事も忙しい。
修介とは事件の関係でコンビにもなれず…顔を合わせるだけで二人っきりにはなれていない。
挙げ句の果てに…季節の変わり目で私は風邪を引いてしまっていた。先週からずっと喉の痛みと鼻づまりで苦しんでいた。
体が弱っているせいか…いつもに増して修介が恋しくなっていた。
『もうグダグタじゃん…』
がっくりと肩を落としていた時だった。
「及川チャン?ちょっといい?」
『あー。瑛希クンお疲れ様。』
後ろから声を掛けてきたのは瑛希クンだった。
「今日ね修介サンと宿直だったんだけど…N.Yから両親が急に来てね。もし用事がなかったら変わってくれないかな?」
『もちろん!!変わるよぉ!!』
"修介サンと宿直"の言葉に自分の体調何か忘れて…二つ返事をしてしまった私。
「助かったぁ!!ありがとう。今度何か奢るからね。」
『やった!!楽しみにしてる。』
「じゃお疲れ様。」
瑛希クンが手を振りながら二課へ戻っていく。
(やったー!!修介と宿直!!しかも…付き合ってから初めて!!)
さっきまで沈んでいた気持ちなんか忘れてしまって…跳びはねてしまいそうな気持ちを抑えて私も二課へと戻った。