Lovers Collection
□SOUL LOVE
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「ちょっといいか?」
桐沢さんが声をかける。
「ボス!事件ですか?」
「場所は?」
「いや。今回は愛菜に応援を依頼したいんだ」
「はい?」
私・・・?
「平泉総理の娘さんを知ってるか?」
「ボス。平泉総理の娘さんって・・・」
「・・・最近見つかったっていう」
「そうだ。・・・実は、公安から"総理のお嬢さんが狙われてるらしい"と野村に要請があって」
「でもどうして愛菜なんですか?」
「愛菜がお嬢さんに背格好が似てるらしくて・・・しばらくおとりになってくれないかと」
「愛菜を危険に晒すんですか?」
「もちろん公安も警護課も警護してくれる。特に警護課は第一係、桂木警部の班だからな」
「・・・日本一のSP」
「桂木警部の班ってことは・・・一柳もいるのか・・・」
「一沙と一柳は同期やからなぁ・・・」
平泉内閣総理大臣・・・最年少で総理に就任して国民からの支持が最もある現役総理大臣。
その娘さんは最近まで"総理の娘"とは知らず一般人として過ごしてきた・・・と聞いたことがある。
私にそんな大役が務まるのかな・・・。
「やってくれるか?愛菜」
桐沢さんに聞かれる。
「はい。公安の方や警護課の方までいるなら大丈夫です」
「すまないな。・・・頼むぞ」
「終わったら、特製ソースカツ丼でいいですよ」