浅野 修介

□Happy Easter
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「これあげる」

2人揃って公休が取れ、久々のデートの待ち合わせ場所に着いた私に急に修介が小さな紙袋を突き出した

『何これ?』

「いいからあげる」

紙袋の中には小さな箱が入っていて開けると色とりどりに飾られた卵が3つ入ってた

『わぁ!かわいい!』

プラスチックでできた赤と緑と青色のそれぞれの卵にはレース模様が施されていて、卵というよりは装飾品と言えるものだった

『ん?中に何か入ってる?』

手に取ったと同時に中で音がした

「知らない?イースターエッグって」

『イースターエッグ?』

聞いたことあるような…やっぱないような私は修介に聞いた

イースターエッグとはアメリカやヨーロッパで復活祭の休日つまり、春の訪れを祝う時に用いる卵のことで現在はチョコレートで作られたり、中にお菓子やキャンディを入れるらしい
そしてその日の朝子供達が家の中に隠された卵を探すイベントもあるらしい
隠すというのもイースターバニーというウサギのカワイイ悪戯が伝承になってるということだった

『へぇ〜修介詳しいね』

「八千草から聞いた」

『瑛希くんなら詳しそうだもんね、ね?開けていい?』

「どうぞ」

1つ目の卵の中にはキャンディー、2つ目にはチェリービーンズ、3つ目にはチョコレートが入ってた

「ホワイトデーに俺だけお菓子じゃなかったから買った」

見上げた修介の耳が真っ赤になってた事は見て見ぬふりをした
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