cigarette case
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昨日2件目のタレコミ現場で堺警視監の不信な動きを見たことを2課全員に話した
皆、半信半疑で信じられない様子だったが、次々と出てくる矛盾点や不信な点に納得をせざるを得なかった
ただ毎年麻薬の摘発件数が増加しているのが腑に落ちない
もしキックバックを受けているなら摘発件数が増加でなく減少するのが妥当ではないのか・・
単純なものではなさそうだと誰もが思ったに違いない
…まったく気が重い
「とりあえず水面下で堺警視監を洗い出してくれ。ただ表向きはあくまでも通常捜査だぞ」
部屋全体に肌を刺すような緊張感が広がるのを感じた
『ふわぁ〜っ』
多忙には慣れているはずだが何故か体が疲れている気がした
ふと時計をみると16時前だ
「思ってたより今回の会議は早く終わったな」
そう呟いて2課のドアを開けた
「ボスッ☆」
「なんだ天王寺…気持ち悪い声出して」
「ボス…僕たち外食やコンビ二弁当に飽きて死にそうです」
八千草まで甘えた声を出す…
…話が見えない
「最近ご無沙汰なのでどうでしょうか?」
…?
「…ボスの手料理」
「食べたいですね」
ああ
なんだ飯か
そういやそうだな。最近コイツら呼んでないな
「よし!いいぞ!いつにする?」
「そりゃ今日でしょ?」
天王寺の言葉に一同頷く
今日か…急だが…まぁいいか
「よし!今日にするか!!」
日ごろの労いを兼ねて久しぶりに腕をふるうか!!
なら一通り決裁を済ませておこう
気合いを入れ肩をならして椅子にかけた