Sexual case
□LAST FILE
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『・・・はい。気をつけるようにします』
「本当なら俺も2課で麻奈を守りたいくらいだよ」
『フフッ。野村さんが2課にいたら桐沢さんとじゃれてそう!』
想像すると思わず笑ってしまう
「それに・・・桐沢やアイツらから麻奈も守りたいし」
『え?』
野村さんがボソッと呟いたのが聞き取れず、聞き直したがそれ以上は微笑むだけで言ってくれなかった
「さぁ帰ろうか」
寄り添い手を繋ぎ、停めていた野村さんの車まで戻りシートに腰を下ろす
『わあっ!』
停めた時には気づかなかったのだが、少しだけ海が見えている
そして目に映る海と夕日と空は茜色ともオレンジ色とも言葉に表現できない幻想的な色に染められていた
『見てくださいほら?』
(わっっ!)
幻想的な色合いを見て欲しくて野村さんの方へと顔を向けると、思いの外顔が至近距離にあってドキドキしてしまいすぐに顔を背けてしまう
「・・・麻奈」
クスッと野村さんが笑ったような気がしたと思ったら野村さんが少しだけ覆いかぶさるようになり、そのままシートがゆっくりと倒された
「・・・麻奈」
甘いとろけるような声で名前を囁かれると唇を奪われる
『んっ・・・』
優しくてでも濃厚なキス
だけれど今までとは少し違う
優しいけれど、濃厚だけど・・・・官能的なキス
『はぁ・・・んっ』
息をする暇も与えないかのように求められるキスに自分でも恥ずかしいくらいの吐息が車内に洩れる