Lovers Collection

□背中から抱きしめて
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"ふわっ"っと背中に温かさを感じる。











野村先生が後ろから私を抱きしめていた。














「愛菜。俺に言いたいこと、全部言っていいんだよ?俺はみんな受け止めるから」












後ろからそっと囁かれる。








「っ!!」












先生の吐息が耳にかかってドキドキする。

















「もっと・・・」


「ん?」


「もっと・・・私を見てほしい」












「ちゃんと見て・・・もっと独占してほしい」














言ってしまってから少し後悔する。












「可愛いなぁ。愛菜は」











先生は私を抱きしめたまま言った。













「ど・・・どうせ子供っぽいもん。先生からしたら私はコドモだし」











「それ・・・本気で言ってる?」


「えっ?」











「照れくさいからそのまま聞いて。俺、愛菜がコドモだなんて思ったことないよ?・・・確かに最初は可愛い生徒だったけど、今は違う。これでも誰かに盗られるんじゃないか、とか・・・やっぱ男子生徒のほうがいいんじゃないか・・・とか、心配なんだよ」















いつも女の子にモテて飄々としてる先生なのに・・・







私のこと、すごく大切にしてくれてるのが








背中から、先生の言葉から伝わった。










「先生・・・ワガママ言ってごめんなさい」










やっと言えた素直な気持ち。









「いいんだよ。愛菜にはもっといっぱいワガママ言って甘えてもらいたいから」









「野村先生・・・」









振り帰ると、先生の優しい瞳とぶつかった。













「やっと・・・振り向いてくれた」








先生が嬉しそうに笑う。








そのままキスされる。











私はまた、この優しさと野村先生に溺れる・・・。





-END-
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