君色に染まるとき
□10章・あなたも同じだった
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「愛流ちゃん」
洗い物を終えて屯所の廊下を歩いていた私に、近藤さんが話し掛けた。
「どうしました?」
近藤さんは少し申し訳なさそうな表情をしていた。
「あの、今山崎が仕事でいなくて、俺も仕事があるから頼みたいんだけど・・・」
私は「何をですか?」と首を傾げた。
「トシと総悟の様子を見てきてくれないか?多分2人とも部屋にいると思うんだが・・・」
それを聞いて、止まってしまった。
今・・・沖田さんとは話しにくい。
あんなことがあってから、近付きづらくなってしまった。
土方さんの部屋に行くのも勇気がいるし・・・
「駄目・・・かな?」
「い、いえ!分かりました!!」
勢いで返事しちゃった・・・
大丈夫かな、私。
・・・でも、あんな2人の様子見に行くなんて、何をしてるんだろう・・・