短編
□肉食(ドS)系男子
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「ん?寝坊・・・ですかィ?」
「そうなのよ。総悟くんと出掛けるとか何とか言ってたんだけど、テストがあったから勉強疲れみたいで」
俺の幼馴染み・・・そして彼女である、花鈴の家の前。
「ごめんね、あの子ったら総悟くん待たせて。私もそろそろ仕事なんだけど・・・」
このとき俺が心の中でほくそ笑んでいたのを、花鈴のお母さんであるこの人は知らないだろう。
「大丈夫です。家に入ってもいいなら俺が起こしまさァ」
その言葉を聞いて、その人は笑顔になった。
「まあ!!いいの?総悟くんなら安心して入れられるわよ」
花鈴母はバックを持って、俺に手を振る。
「お願いね」
と花鈴になんとなく似た笑顔で言うお母さんに、笑顔を向けた。
俺は家に入っていく。
いつもこう・・・
いい男のフリ。
優しくてカッコ良くて素直で、草食系男子のイメージでもあるのだろうか。
俺の彼女の母は知らない。
俺の本当の性格