短編
□命令口調
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「だいたいテストってさ、何で生徒に順位なんか付けるんだ。今の時代、子供はクタクタなんだよ。学校の授業に部活、もうヘロヘロなんだよ。オマケに今の時期ってアレじゃん?夏バテじゃん?ご飯も満足に食べれなくて倒れてるところにテスト乗せてるんじゃん?子供はその重さに耐えきれないんだ。潰れてしまうんだよ。そんなことも知らずにテストテストテストテストテストって。そんな残虐な。それより今はアレじゃん。地震じゃん。私は、そっちの方に心を向け、勉強より世界の人々のことを考えた方が、この世の中上手くいくと思います。あれ?作文?あ、作文といえば国語のテストの問題とかアレなんなの?文で書けとか日本語がどれだけ難しいのかを知ってから問題作るべきだよ」
「長い。
今ので読者だいぶ減った気がするのは俺だけですかィ?」
只今放課後。
家に帰って勉強するというその行為がめんどくさくて教室に残ってたら、コイツと2人っきりになってしまったと。
「帰んないの?沖田総悟」
沖田総悟はあからさまに顔をしかめる。
「未だにフルネームかィ。なに、そんなに俺と話す文字数でも増やしたいなら俺もフルネームにしてやりまさァ」
「違います。フルネーム却下。なんかすごく話したくなくなる」
机に頬杖をついて教科書をしまった。
「アンタ、何が苦手なんですかィ?」
何の興味なのか、私を見てソイツは言った。
「全部。全部ダメ」
項垂れて顔をふせる。
「俺が教えてやるぜィ?」
・・・コイツもまた、変なことを言い出す。
「沖田総悟って勉強出来たっけ」
「そこまで酷く成績が悪いわけじゃねェ。バカなお前に教えてやるだけの脳はありまさァ」
つくづくムカつく奴。
勝手に私の前の席に座り、私のバックから教科書とノートを取り出した。