＊ 愛への旅立ち ＊
□愛への旅立ち
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「大事な話があるんだ」
“彼”のその言葉に“彼女”の胸が騒いだ―
もしかしたら、もしかしたら
ずっと
ずっと待ち侘びていた
“あの言葉”が聞けるのかもしれない、と…
―がその刹那
「結婚しようと思ってるんだ」
―？！！
( … チガウ …
‥‥ワタシジャナイ‥‥ )
彼の言い回しに、期待で大きく膨らんだ彼女の胸は一気に不安に立ち騒いだ。
「実は、
今さっきプロポーズして返事
をもらったばかりなんだ。
本当は二人で一緒に報告しよ
うかと思ったんだけど、君に
はどうしても直ぐに伝えたく
て…
僕達―
本当の“家族”になるんだ。
これでずっと、君を“守って
いける”」
( ホントウノ…カゾク……？)
「“アニス”と結婚しようと思
う」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥アニス？
「勿論おじ様の許可をもらって
からの話だけど、そうなれば
アニスと一緒に一生君のこと
をそばで守っていける」
( チガウ！
…ソンナンジャナイッ！)
―ずっと君を守る―
その言葉を
私はずっと求めていた…
でも、家族としてなんかじゃないっ、
“一人の男性として”
いつかそう言ってくれると、ずっと…
信じていたのにっ―