* 僕だけの Lady *

□僕だけの Lady
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「ねえ、私のパートナーになっ
 てくれない?」




大学の卒業を間近に控えた、まだちょっぴり風が冷たいけどまるで春みたいな日差しが心地いいそんな午後、唐突にその言葉は彼女の口から発っせられた。



「―――へっ?」


「だから…」と話を続ける彼女の隣で、僕は今狐にでも摘まれているのだろうか?なんて事を真剣に考えていた。だってそうじゃないか、有り得ないんだ“こんな事”は―



彼女が僕の事を

“卒業パーティーのパートナー”に誘ってくれるなんて…







「ねぇ?」

「…………」

「ね〜えっ?」

「…………」

「ちょっと、ちゃんと聞いてる
 私の話?」


「――えっ、あ、うん。ちゃん
 と聞いてる…」

「そぉ?ならいいけど。
 でどう? 受けてくれる、パ
 ートナーの話? 」


「……ウン////……」

「ほんとっ?よかったぁ。
 聞くのがギリギリになっちゃ
 ったから、ダメかなぁって思
 ってたの。ほんとありがとぅ」

「////いや…別に、そんな‥‥
 元々相手もいなかったし、参
 加するつもりもなかったから
 …」

「…そうなんだ?
 あっそうだ。ねえ、ドレスの
 色何色がいいと思う?」


「ドレスの色?…


“赤”

 …かな」

「やっぱり?私もそう思ってた
 んだ。じゃ、そうするね!」


「 ウン‥‥ 」






“いつも“―


 そうだったから


誕生日会も、ピアノの発表会も、遠足の時も、


“みやちゃん”はいつだって―



 赤を選ぶんだ





( 自分で気付いてないのかな… )


そんな

少し“鈍い“ところも、とても可愛いと思ってしまう…




 ―18年の 僕の片想い―
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