少年陰陽師
□第五部
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「はぁ・・・はぁ・・・っ、は・・・」
邸の門の内側に凭れかかって
晴霞は荒い息を整えていた
(まさか・・・あんな所で遭遇するなんて・・・)
突然のことだったので思考がを追いつかず
走って逃げてきてしまった
(悪いこと、したかな)
走り出した時の待ってという言葉に
後ろ髪を引かれなかった訳ではない
(どうやって謝ったらいいだろう・・・)
考え込む晴霞は
今更ながら罪悪感に見舞われる
「・・・とりあえず今日はもう寝よう、明日も早いんだし」
晴霞は、頭を一つ振って考えを振り払うと
疲れた様子で足取り重く邸の中へと入っていった