09/22の日記

19:20
獰猛なのはどっち?
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幼い頃、私は犬がとっても苦手だった。

ご近所で飼っていたスピッツが性悪で、子供が通り掛かると盛んに吠えついて噛んできたのがトラウマになったのだと思う。


今から思うと甘噛み程度だったのかもしれないが、幼児の柔らかいお尻にくっきり牙の後が残り、数日消えない程度には噛んできた。


犬嫌いを克服したのは成人してからで、ある事がきっかけだった。


武道を習い始めて結構な年数が経った頃、たまたま夜道を一人で歩かなくてはならなくなった。


か弱き乙女(戯言ですw)の私は護身用に折り畳み式のミニ警棒を持ち歩いてはいたが、野犬が出るとの噂に幾分怖じ気づいた。


「食うか喰われるかとなったらデカイ奴が勝つよ」


などと呑気な顔で言う知人に思いっ切りしかめ面を見せた後、自宅までの数キロを早いペースで歩く。


途中の墓地で人魂らしき物を目撃して、うわ〜お!!と奇声を発しながら歩いていたら、前方からグルル…と唸る声。


『お化けと虫と動物は、嫌がる奴のところに出るぞ』

お師匠様のその言葉通りに現れました、野良犬さんw


最初に人魂を見てアドレナリンが出まくっていたせいなのか、なぜか全く怖くなかったww


飛び掛かってきたワンコを前蹴りで数メートル跳ね上げ、回転しながら落下してきた所へ今度は回し蹴りで川にドボン!!


ずぶ濡れの野良犬は、キャンキャン情けない声を挙げつつ撤退していった。


急に後ろで笑い声がしたんで振り向くと、先程の知人が竹刀を手に腹を抱えて笑っていた。

どうやら心配で私の後をつけてくれていた様だ。


いつも「殺人的」とからかわれていた蹴りが獣にも通用する事が判り、その日を境に犬嫌いが治っていた。


言っておくけど、ワンコが掛かって来なければ動物学者のショーン・エリス氏みたいに威嚇して済ますつもりでいた。

虐待ではない。


特殊警棒の存在はすっかり忘れていたから、まあ慌ててはいたのだろうな。



結局ヒトダマに一番ビビったみたいね・・( ̄▽ ̄;)


ではまた






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