トリップ先は仮想19世紀末

□リナリー・ラビ 不安
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リナリー「ここよーラビー!!」

森に到着したラビは手を振るリナリーに駆け寄ると倒れている梓に目をやった

ラビ「この子が怪我人?」

リナリー「ええ…頭を打ってるから1人じゃ怖くて動かせなくて…」

ラビ「なるほど。じゃあ、早めに診てもらった方がいいかもしれないさ」

リナリー「どこか遠くに逃がすべきだったわね…完全に私の判断ミスだわ。目が覚めたら謝らなくちゃ…」

ラビ「あんまり気にしちゃダメさ。仕方なかったことなんだしさ」

ラビは梓を極力揺らさないように抱え、ラビのイノセンスの柄に座ったリナリーに手渡した

リナリー「くれぐれも安全運転でお願い。いつもみたいに着地に失敗しないでね」

ラビ「大丈ー夫!!わかってるさ」

自信満々にニコッと笑うラビと反対に不安なリナリー

リナリー「(本当にわかってるのかしら)」

リナリーは多少不安はあったが梓が落ちないように左手で支え、振り落とされないように右手で柄をしっかりと掴んだ

ラビ「じゃあ行くぜ。教団の正門前まで…伸!!」

ラビの掛け声と共にイノセンスの柄が一気に伸びる

そして正門が近づいてくるといつもより早めに減速し始めた

ここで着地に失敗してしまえばリナリーは怒るし、下手したらコムイに愛する妹を怒らせた罪で発明品の実験台にされかねないからだ

後者だけは何としても避けたかったラビはかなり慎重にコントロールし、ゆっくりと正門前に着地する事に成功した

ラビ「(ふ〜、なんとか大丈夫だったさ)」

コムイ「お帰り、2人共」

リナリー「ただいま、兄さん」

正門で待っていたコムイは感動の再会のようにリナリーを抱き締めた

リナリーは苦笑いしつつ、それを受け止めた

そんな微笑ましい仲のよい兄妹を見てラビは思う

ラビ「(ただ買い物行ってただけなのに)」

本当にイノセンスを慎重に扱ってきてよかったと思った


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