長編小説 〜第二章〜

□第二話 整頓!
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梓「こんなにあったんですね、私達の荷物って…」


何か荷物がある度に、『とりあえず』物置に入れており、その積み重ねがこの量となっている。


戒「それにしても何だ?このぬいぐるみの山は。」

唯「あ!その大きいのは200円(UFOキャッチャー)で穫れたんだよ!」

律「…聞いてないし。」

戒「唯はまず、このぬいぐるみ達をお持ち帰りだな。」

唯「えぇ〜?じゃあ戒君にプレゼント!」

戒「荷物を減らすつもりでも無駄だぞ。」

唯「ぶぅ……。」


不満にしながらもぬいぐるみを持ってく唯だが、律が止める。


律「まて、これも持ってけよ。」

唯「え、それは私のじゃないよ?」


律が持ってるのは、『オッサン』をモチーフにしたようなマスコットのぬいぐるみ。

すると、


バッ!スタスタスタ…


律「澪のかよ!」


…歌詞のこともあるため、澪もぬいぐるみが好きだったりする。


戒「ムギ、食器棚も片付けるのか?」

紬「うん、せっかくだからついでに。」


改めて見ると、食器はかなり高価そうなものである。

当たり前のように使っていて忘れそうになるが。

唯がカップを手に取りながら


唯「ムギちゃん、このティーセットはいくらぐらいするの?」

紬「値段はわからないけど、ベルギー王室で使ってるものと同じだとか。」

唯「おう、しつ……」

ヒュウ〜


その言葉を聞いた唯の手から、カップが離れる。

重力に従い、カップが向かう場所は…地面。


律「(パシッ!)危ねえぇぇ!!」


律の反射神経を持ってカップをキャッチし、地面への落下は阻止された。
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