長編小説 〜第二章〜

□第一話 高3!
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せっかく部室に入ったので、朝は全員で音合わせをしていた。

その音合わせが終わると、次にクラス分けの結果をみることに。


唯「今年はどうなったんだろう?」

律「ま〜た澪ちゅわんだけ違うクラスだったりして!」

澪「! そんなの嫌だ…」

紬「大丈夫よ、澪ちゃん。」

律「…ややっ!衝撃の結果がっ!」

戒「何っ!?」

澪「えっ!?」


戒も律のノリに合わせ、驚きを露わにする。

しかし、前方にかなりの数の生徒がいるので、


律「つーか、見えねぇ。」

戒「上の方ならわかるけど、俺らの名前がないな。」

澪「帰りたい…。」


精神的にかなり病んでいるようだ、

和がいたとはいえ、ひとりぼっちは本当に嫌だった。


唯「ならば私が突っ込んでみてくるよ!」

律「おっ、たのんだぜ唯!」


こうして唯は単身、混雑の中をかき分けて行く。

少し時間が経って、


唯「…うあっ!?おっ…とっ…とっ…」(ドテッ)


唯が転んだと同時に戻ってきた。


唯「…うっ…転んだぁ〜……」

律「な〜にやってんだよ、ところでどうだった?私達!」

唯「へっ?あっ!私達、全員同じクラスだよ!」

戒「本当か!?」


最後に全員がクラス一緒になれるなど、嬉しいに越したことはない。


澪「…うぅっ…本当に良かったぁ……」

律「少しは強がったりしろよ…。」

戒「まあ、去年があったから、よりいっそう嬉しかったんだろ。」


この状況を一番喜んでいるのは実は澪だったりする。

一年を過ごす新しい教室へ向かった四人、

ここでまた新たな事実があかされた。


唯「ねぇねぇ、和ちゃんも一緒だったよ!」

戒「和も同じクラスか。」

和「騒がしいクラスになりそうね。」

澪「誰かが仕組んだみたいに揃ったな。」

紬「本当、すごい偶然よね!」


確かにここまでいくと、仕組みを考えられてもおかしくない。


律「まさか!和の生徒会長パワーなる力を使って!」

和「ないない、そんなこと出来る人がいるわけ…」


言葉の途中で教室の扉が開いた。

出てきたのは、


さわ子「みんな〜、席についてくださ〜い。」


偶然を必然に仕向けた、

最も可能性のある人物だった。
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