ワンピース

□元帥室の窓辺にて
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眼下に見つけた光景に、センゴクはまずいと眉間にシワを寄せた。

見えたのは、少女と大将赤犬。

あの子が大将同士の喧嘩に巻き込まれたのは、苦々しい記憶だ。そもそもサカズキが子供に好かれるはずがない。きっと怖がっているはず―――



「こんにちは」
「あぁ」


…普通だ。
センゴクの心配をよそに、普通に挨拶。



「おい」
「はい?」


サカズキのほうから声をかけた!大丈夫か!?



「おどれ、それはやめんのか?」
「ぇ…やめません」


それ、とは少女が身につけている海楼石のネックレス。センゴクも出来ればやめて欲しい。



「わしに喧嘩売っちょるんか?」
「いいえ………皆さんが喧嘩しなければ、使わないですよ」
「ありゃクザンのせいじゃ」
「まぁ、でも…見境ないのも?」
「………」


思わず、センゴクは自分の胸のあたりに手を当てる。大人として、上司として、心が痛い。
困ったように目の前の赤犬を見上げる少女。サカズキとて返答しかねているではないか。



「ボルサリーノさんが、またカケラが出たらくれるそうです」
「チッ、余計な事を…」
「…そうやってまた、喧嘩しちゃ駄目だと思います」
「ふん、やかましいわい!」


顔をそらして話を終わらせたサカズキ。



どちらかと言うと、サカズキのほうが少女を苦手としているような気がした。


 
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