短編
□中忍試験に
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予選クリア後。
***
ここは、私の家だ。
間違いない。
何でこの子達がいるんだ?
「うちの着物、着てくれてるのか。ありがとう」
「いや、こちらこそ。気に入ってる。肌触りも良いし動きやすい」
「そこはしっかり選んでたからな。あいつ、普段店には近寄らないのに」
「そうなのか?」
何故か、兄とテマリ。
「砂隠れといえば傀儡が有名だが、もしかしてそれは…」
「もしかしなくても、カラスは傀儡じゃん」
「見せてくれぇ!」
「えぇ、ちょ、引っ張るな!壊れる!やめ、あぁーッ!?」
何故か、父とカンクロウ。
「瓢箪、重くない?置いておいたら?」
「いや、慣れている」
「そう?ゆっくりしてってネ。甘い物は好きかしら?クッキーがあるのよ」
「甘すぎなければ…」
何故か、母と我愛羅。
何、これ?
「ついさっき、訪ねて来られたんですよ」
お茶の用意をしながら、白が説明してくれた。
「タツタさんとは皆さん面識あるようですね。砂隠れでお世話になったようで」
確かに、砂隠れで仲良くなりました。
「中忍試験、お疲れ様でした。本選も頑張ってください」
ことりとカップを置いてくれた白君の爽やか笑顔が、何故か小憎らしい。
大体全部知ってる癖に。
そうデス。
中忍試験です。
予選が終わって帰って来たら、何故か我が家に砂三姉弟。
疲れました。
そして今もっと疲れマシタ。
三姉弟は疲れてないのか?いや、余裕なのか…。
糖分補給だ。
クッキーを貪る。
「大丈夫か?」
我愛羅の気遣いに、ちょっとだけ癒された。
「大丈夫じゃない。疲れた。サスケが怖かった」
「サスケが?」
「むやみやたらと戦おうとして怖かった」
「…そうか」
父に絡まれ続けているカンクロウは、無視した。
とりあえず休みたいから、明日にして。
***
お家に遊びに来ちゃった人達。