短き夢の道


□雪の中を舞う様な子
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「瞳、凄く綺麗ですね!
まるで宝石みたい!!」



そう言ってその初めて会った女子は、あの子と同じ事を僕に笑みを浮かべて言い放った
隣に居る傘をさした女性は僕を覗き込んで、そうね。と言って同じ様に笑みを浮かべた
その言葉に、でしょう?と言ってから前を向いて雪が微かに残る噴水広場の道を、少し駆け足して行く





久しぶりだった
あの子に言われて以来、
言われる事なんてなかった
……ううん。言われるなんて思いもしなかったんだ。


それに……笑顔が、彼女とその子の笑顔がーー重なったんだ
でも、ちょっと違う笑顔



再び僕達の方を向いた彼女は、雪の中を無邪気に舞っているみたい




その姿は……まるで……




「“雪の踊り子”……?」
「あら!その言葉、今の彼女にはピッタリだわ♪」
スタイルのいい、隣に居た女性は、僕の言葉に反応してくれたんだ











雪がちらつく、
2月半ばのある日。
それが僕と強気の子の、
初めての出逢いだったんだ







((そして、その子との再会は)) ((月子と再会した次の月))
((彼女が入学して、一週間後のお昼休みだった))






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