短き夢の道


□夢の中でも…
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「恭弥さーん。ツナ君から、今回破壊したモノに関しての書類がーーー
って、恭弥さん……?」

扉をノックしても返事がなかったから、
珍しいと思いながらな扉を開けた。
でも、恭弥さんの姿が見えない。
そう思って、部屋を見渡したら……見つけた。

音をたてないようにソファーに近寄ると、そこに居た。
気持ちよさそうに、
珍しい位熟睡中の恭弥さんを。



確かに恭弥さんは昨日……
ううん、もう今日に入って直ぐかな?
任務から帰宅して来た。

私がツナ君の書類のお手伝いをしていた最中に執務室へ来た
そう思ったのも束の間

報告書をツナ君の顔面にクリーンヒットさせたとおもったら、
(動揺はしないよ。馴れちゃったんだ、日常茶飯事)
私に抱き着いてきたので、
「お帰りなさい」と言うと、
「ん。」と声を漏らして、
「……お握り作って、今すぐ」と上目遣いの命令系の言葉を発したの
(一瞬、猫に見えたのは秘密!)

その後、キッチンに行って、お握りと新しい茶葉を持って執務室に戻ると、
報告が終わったのか、
恭弥さんが座って待っていて、ツナ君も書類を残り少しまでに減らしていた



(……やっぱり、ここ最近の休暇無しの任務で、疲れが溜まっていたんだ……)

ベッドの布団や毛布じゃなくて、私の上着をソッ……と、掛けた。
勿論、携帯や小型通信機を持っていたポシェットの中に入れて、
眠っている、大好きな恭弥さんの額にキスを1つ落とす。

「お休みなさい……ゆっくり休んで下さいね」
“貴方の夢の中に私が居て、
貴方を安らげていたらいいな……”

そんな小さな願望を持ちながら、
私は静かに恭弥さんの部屋を後にした




[貴方が少しでも休めるなら、
私は貴方の
安らぎを与えられる人で、
これからもあり続けたい]





(ねぇ、それ、願望って言うべきじゃない) (え?どうして?)
(多分、恭弥が熟睡出来るのは、出てくるだけじゃなく、彼女が近くに居る事が分かってるからだよ) (!///)
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