その他
□カルチャーショック
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そこでユフィのオヤジ、ゴトーとユフィが闘う事にもなるのだが、クラウドにはミソシルも決闘も興味ないので、終始溜め息ばかり吐いていた。
「ユフィ、みそしる、腐ってるんじゃない?何か不思議な味…世界って広いね。」
「はあぁ!?この一口飲んだだけで広がる懐かしくて落ち着く味を腐ってるとか言うなよ!こーゆー味なの!ってかみんなスプーンで飲むなよ!お椀から直接啜れよ!」
ユフィは皆が上品にスプーンでちょびちょびと口に運ぶ様が気に食わないらしく、騒ぎ立ててレクチャーしていた。
「何だか…奥ゆかしさのあるスープね…私にはこの素晴らしさが理解できないわ…」
「あぁルクレツィア…これが私の罰なのか…」
「しょっぱい!!!舌が…!!!舌が!!!」
それぞれが口々に感想を述べる中、クラウドは思った。
二度とウータイに来るものか!!!
「クラウド、はい。あーんして♪」
突然近くで声がした。
気づけば時遅し。エアリスは疾風(はやて)の如く素早い動作でミソシルと言われるスープをスプーンで、無防備だったクラウドの口に入れていた。
「うっ!!!」
一瞬でクラウドのポーカーフェイスが崩れる…が、また無表情に戻る。
マズイ!!!何だこれは!!!
腕がふるえ顔も青ざめ、初めて口にした味に拒絶反応を起こした。
「慣れるとおいしいよ?あ、間接キス、しちゃったね♪」
そう言ってエアリスもまた一口、味噌汁を口に運びながら照れ笑いをした。
「あ…あぁ…」
俺はいつもお姫様に振り回されてる気がする。
でも俺は単純かもしれない…
クラウドは、またウータイを訪れても良いかも知れない……
とまで思ってしまったのだから。
☆終り☆
たまにはユフィを中心にしてみたかったので挑戦しました。
味噌汁に失礼な事ばかり言ってますが、私は好きです。
カルチャーギャップを描きたくなったのです。
2009/06/13
檸檬