その他

□コイバナ
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「急げ、俺!!」

聞き慣れた声が後方から聞こえた。
何かあったのだろうか、険しい顔をして走って来る。
確か彼は今日の夕方に帰還予定の任務だったはず。

まだ昼過ぎなのに…

「ザックス、あなた任務に行ってたんじゃないの?」
「おうシスネ!俺はすっ飛ばして帰ってきたんだ!」

そういいながら、立ち止まる。急いでいるはずなのに。
良く言えばフェミニストな彼らしい。
またあの場所へ行くのだろう。

「またあの教会?ザックスにしては随分お気に召していらっしゃるのね。」

からかい半分で言ってから、しまったと思った。
今のは言い過ぎた…
しかしザックスは気を悪くしたような気配もなく、むしろ嬉しそうに笑った。

「ははっ、まあな。俺も遂に愛に目覚めちゃったのかもなっ。」

良い表情だな、と思った。

「デートなんて熱いわね。」

ふと、そんな言葉が出ていた。羨ましかったのかも知れない。
私には、そういったモノは不要だと教えられてきたから……

「シスネは好きなヤツとか居ないのか?」
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